☆ RGV250ガンマ ☆
レストア日記
◇その6◇ フロントフォーク周り
トラブルはあったが(笑)とりあえずはエンジンが始動して一安心。さて、では足回りのメンテに入ることにしよう。まずはフロントフォークからだ。
フロントフォークのオイル交換、これはV-Maxで何度か体験済み。(フォークオイル交換記参照)この年代のガンマはまだ倒立フォークではないし、似たような作業手順だから気が楽だ。
ただ困るのは、フロント周りを浮かせる手段が見付からない事。V-Maxと違ってエンジン下にジャッキをかけるわけにはいかないし、フレームを片側だけ持ち上げるとバイクが傾いてしまう。(現在、リアはレーシングスタンドで固定してある) 専用のフレームジャッキかフロントスタンドがあればよいのだがもちろんそんなものはない。う~む、と考えた挙句、ガレージの構造材にフックを取りつけ、そこからベルトでステアリングヘッドを吊り下げるという強引な手段を決行する(笑)
苦闘1時間、なんとか浮いたフロント周りのバラしに入る。
多分一度も外したことがないのだろう、固着した(ネジロックか?)ブレーキキャリパーのボルトを気合いで外し、シャフトを抜き、フロントホイールを外す。
フェンダーとそれに付いているスタビライザーを外す。スタビは薄いアルミの1枚板だ。む~、こんな華奢な作りでも効いているのだろうか?
三叉、ステアリングヘッドのボルトを順に緩める。V-Maxと違ってセパレートハンドルのため、ハンドルを固定しているボルトも緩める…のだが、ブレーキのマスタシリンダやらクラッチのアジャスタやらが邪魔をするのでこれも外す。結局ハンドル周りは全バラ状態となってしまった。まあ良いか、どうせこのあたりのグリスアップもしないといけないし。
ボルトの1本を締めこみフォークを固定、トップボルトを緩める。「あれ、V-Maxよりぜんぜん軽いぞ?」締めつけトルクはかなり異なる様だ。
「そうそう…」と思いつき、フォークを抜く前にインナーチューブの正面側にポンチマークを打つ。曲がりなりにもレプリカ車(笑)なのでフォークの向きも気をつけてやらないと。
ボルトを緩めてフォークを抜く。外したフォークのアウターチューブはやっぱりサビが目立つ。(インナーチューブはサビ取り済み)
既に緩んでいるトップボルトを回して外す。(「飛び出すボルト」に注意(笑))
カラー、ワッシャ、スプリングと外して、スプリングはオイル切りの為に吊るしておく。フォークを逆さにしてインナーチューブを伸縮させてオイル抜き。しばらく逆さに立ててオイルの抜けるのを待とう。
さて、フォークオイル。標準の粘度は10相当。カヤバの奴を買ってきてあったのでこれをそのまま使おうと思っていたのだが……ふと見ると、V-Maxに使った粘度15の奴が300ccほど余っている。「硬いの好きだしぃ、体重あるしぃ…」いろいろ屁理屈をつけ(笑)、10と15を1:2の割合で混合する。
オイル量の標準は片側423cc、まあ例によってこれは参考程度にする。フォークトップからの高さ(110mm)を重視し、オイルを流しこむ。
高さをぴったり会わせた後はスプリング、ワッシャ、カラーを入れてトップボルトを仮締め。後は外した時と逆の順序で組みつければ良いのだが……「やっぱりここでサビを落しておきますか…」
広範囲のサビ用にと「BB-1」を取り出す。塗装面に使用できない事を除けば、かなり「使える」ことが判っているケミカルだ。
フォークのアウターチューブをブレーキクリーナーを使って脱脂。そこへ霧吹きでBB-1を吹きつける。本来は気温の高い日中の方が(化学反応が早く進むので)効率が良い。しかし自分は悲しいサラリーマン(?)の身、作業している今は真夜中だけど気温が20度位あるから大丈夫だろう。
次第にサビが汚れのように浮いてくる。ブラシでこすりながら更に「BB-1」を吹く。あとは放っておくだけ、20分ほどでフォークは「サビ」から「くすんだアルミ」へと変った。バフ掛けみたいな訳にはいかないけれど当面はこれで充分だろう。時間に余裕ができた時にネバーダル等の研磨剤で磨いてやれば良いのだし。
フォークを車体へ組みこむ時、ポンチマークが正面を向くようインナーチューブをセットする。フォークの突き出し量はマニュアルの通り10mm。
さて、外したホイールとブレーキキャリパーも取りつける前に洗浄しないと。ブレーキオイルの交換はどうしようか?
なんとか浮いたフロント